29 October 2005

La Serena, Chile.

サンティアゴから北へ約400km。南半球の太平洋岸に位置する"La Serena"へ週末を過ごしに向かう。

この週末は4連休の人が大半のため、バスのターミナルもいつもより大勢の人出のようだ。
この日のバスは深夜の出発。約6時間後にLa Serenaへ到着した。
到着した時にはまだ陽が昇っていなかったが、ホテルの目の前に広がるビーチは街灯に照らされ、その大きな姿を私たちに見せてくれた。

恒例だが、今回もearly check-inをした後はすぐにベッドへ潜り込み、数時間の睡眠をとる。目覚めたのは午前11時。朝食はとらずに目の前の太平洋を眺める。
ここLa Serenaは北にあるので多少は暖かいであろう…と思ったが、実は北極からの冷たい海流がここ南半球の海岸まで流れてくるらしく、風は冷たかった。空気 はカラッとしていてとても過ごしやすい陽気。昼間には強い陽射しがふり注いでくるため、半袖でも平気。

海岸ではサーファー達が波を待っている。午前中より夕方の方がサーファーの数が増える。

ブラッと立ち寄った観光案内所で『天体観測ツアー』を見つけた。こういうscienceものには好奇心旺盛のBambinaとManuはこれにしよう…と早々決めていた。
が…、ここの案内所のオーナーであるおじさんは長話…。気づいたら1時間もいろいろなツアーの説明を受けていた。

午後7時にオーナーの息子クリスチャンが私たちをホテルに迎えに来てくれた。
他にドイツ人とチリ人の男性も加わる。目的地はLa Serenaから車で1時間ほど行った山にあるMamalluca天文台。
実 は、チリは天文学研究のメッカである。というのは世界で2カ所しかない(1つは米国ハワイ州・マウイ島)天体観測望遠鏡を備え持つのがチリ。そしてここ La Serenaの周辺はその中心部なのである。なぜか…?それはこの土地の持つ独特の気候が天体観測に最適だからである。
まず、1年のうち天候の良い日は300日以上。北からの冷たい海流のおかげで天候の良い日が続くのだ。そして、乾燥した空気。地上から天体を観測するには最適の大気環境だそうだ。

さて、乾燥した山々、ワイン農園、ピスコ農園(チリのお酒)を横目にひた走る。
そして、到着した天文台で私たちは「未知の世界への旅」に出かけた。

上の写真では非常に見にくいと思いますが、これは観測所から空をとったもの。小さい白い点が見えますか?(パソコンの画面についているホコリではないですよ〜)これは金星。
肉眼では丸く見えるのですが、この日の金星は「半月」型。
このほかにも天の川(milky way)の様子、南半球の天体を観測。一番驚いたのは「蝶々」を象ったような星の集まりが存在すること。肉眼では星雲にしか見えないのが、望遠鏡ではその1つ1つがはっきり見える。
でもこうした星と星の間は気が遠くなる距離…。何万光年…と言われても想像すらできない。
私たちが見ている、とある星雲の光は実は3万年前の物で、その星雲はすでに存在していないのかも…。
空を見上げているとスっーと流れ星が!この日は4つも肉眼でとらえる事ができた。
一緒に参加した人たちからも「わっー」と歓声がわく。
この日、火星と地球の距離は一番近かった。1分1分ごとに空へ躍り出る火星の様子は興味深かった。
11月は獅子座流星群の季節。15日から22日の間と言われているが、この間のなかでも流星群が一番多い日があるはず。
Bambinaも数年前に友人の「look at the sky! it is really crazy!」という電話で明け方の4時に起こされ、この流星群を目にした一人である。これは本当にすごかった。
あ〜、この流星群をこの観測所で見れたらどんなに良いだろう…。

この日は大きな海、壮大な宇宙を全身で感じられた素敵な日となった。

2 comments:

Marinka_ilmondo said...

Make a wish!って思う暇もなく星は流れさってしまいました…。ほんと、あっという間なので…。
ChaChaさんのお住まいの所では、星はたくさん見えますか?
これから冬にかけて空気が乾燥して、ますますきれいに見える時期になりますね。

Marinka_ilmondo said...

cha chaさん、
本当、都会にいると星の存在がちょっと遠くに感じますね…。
現在のお住まいで星はたくさん見えるとのことであれば、ぜひぜひ獅子座流星群をご家族で楽しんではいかがでしょう。
たくさんお願いごとできますよ。(笑)