25 October 2005

不思議の国のBambina? Bambina is in a wonder-land?

picture:in Paris. 映画「アメリ」の舞台になったお店。

バスターミナルへ行くのにMetroに乗っていたBambina。
今日も素敵な出会いがありました。相手は4才の男の子…。
座席が空いたので座ったBambina…すると隣に座っていた男の子が"Hola!"と挨拶をしてくれました。
私も「Hola!」と挨拶…。するとお菓子のおまけについているステッカーをBambinaに見せて、"これいいでしょ〜?これ僕の宝物なんだ〜!"と話しかけてきました。

「そう〜、良かったね〜。お菓子の中に入っていたのかな?」と話を続けます。
この男の子、怒濤のごとく話をしてくれるのですが、相手は4才とは言えども“スペイン語”…。「あ〜ん、分かんないよ〜!!!」とBambinaは心の中で密かに叫びます。
(子供の話す言葉は、特に慣れるまで難しい…)

その子は私のスペイン語がちょいとおかしい!?と気がついたようで
"Por que, tu hablas como?(なんでそんな風にしゃべるの?)"と聞いてきます。

そこで仕方ないので「No puedo hablar espanol muy bien...(私はスペイン語を上手に話せません)」と説明。

さらに男の子は「Por que?(なんで?)」と率直に聞いてきます。
すると周囲にいた人たちは一斉に私たちの方を向き、みんな大笑い!

「Porque...porque yo no soy CHILENA. yo soy de japon. no hablo espanol como te. hablo una idioma differente en japon.(なんでって…、それは私はチリ人じゃないの。私は日本から来たのよ。日本はあなたのようにスペイン語を話さないのよ。日本では違う言葉を話 すの。)」

それでもこの男の子は「?」という顔をしてお母さんの方を向きます。
するとそのお母さんも「このセニョーラはチリで生まれたのではなくて、日本で生まれたの。チリの外では違う言葉を話すのよ…」と説明。

きっとこの男の子はスペイン語以外の言葉が存在するとは思っていなかったのかも…。

"he? por que tu estas en chile?"(じゃ、なんでチリにいるの?)
「estoy aqui para un trabajo...」(それはお仕事のためよ。)
*正確には仕事で来ているのは私の夫で、私は学生…。

"trabajo?"(ふーん、仕事。)
「si, pero, estoy estudiand espanol. tu puedes estar un professor para me!」(でも、スペイン語を勉強中なのよ!あなたは私の先生になれるわね!)

ちょうど、日本語で書いたスペイン語のノートがあったのでその男の子に見せます。

「ya, tu sabes estas idiomas como NINO(nの上に蛇のようなマークあり), LIBRO, CASA....pero estos son differente...porque son japonesa...(ほら、あなたはこの単語知っているでしょ…男の子、本、家…でも、ここにあるのは違うわね。それはこれが日本語だからよ。」

と説明をすると男の子は『ビックリ仰天』なお顔をします。それがまた可愛らしい!

周囲の人たちも私たちの会話を興味深そうに聞いていて、Bambinaの全身の体温が一気に上昇!
でも恥ずかしい…という思いより、嬉しい気持ちの方が大きかったかな。

その男の子はおそらく日本人が何処から来たのか、日本がどこにあるのか、私がなぜスペイン語ではない言葉を話すのか…きっと「不思議なこと」がいっぱい頭に浮かんだのでしょう。
次から次に質問をしてくれるのですが、降りる駅が来てしまい『Ciao!』と別れの挨拶。
お母さんもニコニコ笑って「Ciao」と一言。(きっとこの子のお母さんは、後から子供の質問攻めにあったのではないでしょうか…。)

この子にとって、もしかすると私が人生の中で初めて話した『100%外国人』だったのかな…。
もしそうだとしたら、今日の出来事をきっかけにこの男の子が外国に対して興味を持つ良いきっかけになったらいいな…と勝手に思っています。

チリではドイツ系移民、スペイン統治時代からのヨーロッパ人を除いて、外国人の割合は他の国と比べて低いと思います。
ですから子供たちにとっても、自分たちと違う言葉を話す、自分たちと違う背格好をしているとなれば、
「不思議の固まり」なのでしょう。

チリの子供達は概して非常に可愛らしいです。みんな人なつっこく、よちよち歩きの子供も近寄ってきて何かを話しかけようとしてくれます。
私の知る限り、幼い子供達は礼儀正しく、公共の場で暴れたり走り回ったり…という日本では放任されている行為を多く見ることはありません。
metroではかならず母親か父親が子供を抱き、他の人の迷惑にならないようにしているように見えます。
ま た、西欧先進諸国に多くみられる過剰な「ベビーカー利用」はなく(ほんとに、これ問題ですよ。4ー5才の大きい子供までベビーカー乗って幼稚園に行きます からね…)、早い時期から歩かせているように感じます。(ただ、この見解はチリにおけるベビーカーの歴史がいつからなのか、また各家庭の収入にもよるかと は思いますが…)

そんなこんなで…子供たちの素直な気持ち、心を温かく見守ってあげられる大人でいたい。そして、チリの国がそんな子供を大きく成長させてくれる国であり続けて欲しいと願わずにはいられません。

*補足:チリ(サンティアゴ)では他言語(ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語)で教育をする私立学校があって、裕福な家庭の子供達はこうした学校に通っています。
ですのでスペイン語以外の言葉が流暢なチリ人は案外いるんですよ…。
正直言って、残念だけどやっぱり教育とお金って切り離せないんですね…。

2 comments:

Marinka_ilmondo said...

Cha chaさん
はっ!ご指摘のとおり!もしももしも、このほんのわずかな時間が彼の人生の分かれ道だったら…!

そう考えると子供の1つ1つの経験ってすごい影響力ありますよね…。

確かに、私もこんなきっかけが幼い頃にありましたよ〜!

Anonymous said...

>チリではドイツ系移民、スペイン統治時代からのヨーロッパ人を除いて、外国人の割合は他の国と比べて低いと思います。

そうなんですね。
ドイツ系移民かぁ・・・。知らなかったなぁ。外国人の割合は少ないのかぁ・・・。

チリのお話って、とっても新鮮。南米のお国。
その雰囲気、一度は体験してみたいですね。

またお話楽しみにしています☆
(^-^)